よくニュースで「超高齢化社会を迎え..」「人口減少がこのまま進めば..」という言葉を聞くが、それはどれほど深刻になっているのか?
また企業にはどのような影響があり、対策はできるのか?
こういったことを、知りたい方も多いのではないでしょうか。

「従業員の高齢化によって顕在化する健康問題」をテーマに 「従業員の高齢化が起こる原因」として、日本社会が抱える問題「超高齢化・人口減少」の詳しい実態を解説します。
そしてこの問題が企業などに与える影響と、健康経営などの取るべき対策についてご説明します。

日本社会の現状と、取るべき対策を正しく知りたい方は、ぜひご覧ください。

世界一の超高齢社会となった日本

まずは超高齢化社会がどのような社会を指し、どういった問題と対策があるのかをご説明します。

超高齢社会とは?

超高齢社会とは、一般的に「65歳以上人口の総人口に占める割合(高齢化率)が21%以上の社会」のことをいいます。

  • 超高齢社会:高齢化率が21%以上
  • 高齢社会 :高齢化率が14%以上 21%未満
  • 高齢化社会:高齢化率が7%以上 14%未満

※ この定義は国連やWHOが定めたものではなく、あくまで一般的な目安です(参考:東京新聞千葉県

内閣府が公表した令和元年版高齢社会白書(*1)によれば、2018年10月1日時点での日本の高齢化率は28.1%。

また世界的に見ても、表の通り、日本がダントツで世界一の高齢化率です。
さらに2065年の高齢化率推計値(*2)を見ても、日本は変わらず上昇を続けて世界一のままと推計されています。
参考*1:令和元年版高齢社会白書
参考*2:総務省統計局

超高齢社会が抱える問題点

日本の高齢化がさらに進むと予測されるなか、超高齢化が進んだ社会では、次のような問題が起こると考えられています。

1.生産年齢人口比率の低下

15歳から64歳までの「生産年齢人口」が総人口に対する割合のことで、2018年は過去最低の59.7%でした。

2.年金、医療、介護などの社会保障費の増加

2017年の社会保障費は、過去最高の120兆2,443億円(前年度比1.6%増)となっています(*3)。
参考*3:国立社会保障・人口問題研究所

3.税収の減少

自治体の中には、税収が減少する将来を見据えて、行政サービスを縮小する動きもあります。

超高齢社会が引き起こす問題への対策

前記のような問題に対処すべく、政府は次の6分野(*4)での施策を講じています。

1.就業・所得

エイジレスに働ける社会の実現に向けた環境を整備する

2.健康・福祉

健康づくりの総合的推進や介護サービスの充実を図る

3.学習・社会参加

学習活動・社会参加活動への促進を図る

4.生活環境

高齢社会に適したまちづくりの総合的推進を図る

5.研究開発・国際社会への貢献等

研究開発等の推進と基盤整備を図る

6.全ての世代の活躍推進

全世代の人々が高齢社会での役割を担いながら、積極的に参画する社会を構築する

もちろんすぐに結果が出ることではありませんが、国や地方自治体それぞれが対策を講じています。
高齢化がより深刻化する前に、その成果が実ってほしいですね。
参考*4:令和元年版高齢社会白書(全体版)(PDF版) – 内閣府

人口減少が止まらない日本社会

高齢化と相まって、日本社会の問題となっているのが人口減少です。
ここでは人口減少の原因から問題点、その対策までをご紹介します。

人口減少の原因

この表は日本の総人口の推移を表したもので、年を追うごとに人口が減少していることがわかります。2019年の日本人の人口は、前年に比べ28万人減の1億2615万人となりました。

このような人口減少問題の原因として考えられているのが、次の3点です。

  1. 出産適齢期の女性の減少
  2. 既婚率の低下
  3. 既婚女性の平均出産率の低下

さらに、こうした原因を引き起こした背景には、「日本経済の長期的な停滞」・「長時間労働、勤務時間や場所の自由度の低さといった雇用慣行」・「保育所整備の遅れなどによる、子育てと仕事の両立の難しさ」・「晩婚化・晩産化」といった社会・経済問題があります。
様々な要因が絡み合い、その結果として人口減少、つまり少子化が起こったのです。

人口減少によって引き起こる問題

人口減少が進むと、次のような問題が起こると考えられています。

  • 高齢化に拍車がかかる
  • 生産や消費が落ち込み、社会の活力が失われる
  • 労働力人口が減少する

人口減少を克服するための対策

人口減少を克服するためには「出生数の増加」・「出生率の改善」を目指し、様々な少子化対策を講じることが最も重要です。そのために、政府も次のような少子化対策を行っています。

  1. 働き方の多様化
  2. 雇用・経済基盤の改善
  3. 子育て・両立支援
  4. 結婚・妊娠・出産支援

ただし、こうした施策が上手くいったとしても、実際に人口の減少が止まるまで数十年はかかります。
そのため企業では、デジタル化やグローバル化を念頭にした「人口減少を前提としたビジネスモデルの構築」(*5)を同時に進めていくことが不可欠です。
参考*5:構造変化への対応

超高齢社会・人口減少が企業や従業員にもたらす影響と対策

ここまで、現在の日本社会の超高齢社会・人口減少をご説明してきました。
ここからは、超高齢社会・人口減少が企業や従業員にどのような影響をもたらすのか、そしてどんな対策をとるべきかをご紹介します。

影響1 従業員の平均年齢の高齢化

こちらは上場企業の平均年齢を表したグラフですが、年々上昇し、2019年は過去最高の41.4歳となっています。
また平成25年4月からは65歳雇用延長制度(*6)が導入されるなど、定年延長が実施されているため、より高齢化が進むものと考えられます。
参考*6:高年齢者の雇用 |厚生労働省

影響2 若手人材の採用難と技術・技能の継承問題

現在でも、特に中小企業においては採用難であるという声をよく聞きます。
しかしこの状況はさらに進み、2022年以降には新卒人口が減少するため、採用内定者の確保が難しくなる(*7)との予測も。
参考*7:新卒採用の2021年問題

若手社員がいなければ、先輩社員から技術・技能を継承することができません。
技能が継承されなければ企業の技術競争力は低下し、売上が落ちて若手を採用できず、といった負のスパイラルに陥ってしまいます。

企業や従業員にもたらす影響をさらに詳しく従業員の高齢化がもたらす企業への影響とその対策

対策は健康維持、女性・高齢者の活躍支援、技能継承のIT化

従業員の高齢化や採用難といった影響に対して、企業が取ることができる以下のような対策があります。

1.従業員の健康維持

高齢化が進めば、その分病気の発症率も高くなり、罹患によって生産性が落ちてしまいます。
そこで企業側が、健康経営などの観点で従業員の健康維持を管理する手法を取り入れることが重要です。
具体的な方法は、「従業員の高齢化対策に「健康経営」!組織で取り組み業績アップへ」でご説明します。

2.女性・高齢者の活躍支援

若手人材がいないのならば、女性や高齢者といった働き手を増やすことが大切です。
現在就業していない女性や高齢者が、意欲と能力に応じて働ける職場環境の整備が必要となります。

3.技能継承のIT化

経済産業省が刊行した2019年版ものづくり白書にて「技能の見える化(テキスト化・マニュアル化・IT化)は、技能継承成否の重要なファクターである」と述べられています。
事例として挙げられている「AIによる技能継承」といった最新技術を導入することも、対策の一つです。

まとめ

今回は、現在の日本社会が抱える問題「超高齢化・人口減少」の実態と、企業などに与える影響・対策についてご説明しました。
今後も超高齢化・人口減少は進むと予想されます。
そのような中でも、健康経営などでも推奨されている社員の健康管理、女性や高齢者の活躍支援、IT導入などを取り入れた対処が期待されます。

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