健康経営とは?

健康経営とは?最もシンプルな説明は「稼ぐ力を取り戻すための手段」といってもいいかもしれません。

ただし、短絡的に稼ぐだけでなく、企業活動の根幹となる従業員の健康にフォーカスをあて、「健康管理を経営的視点から考え、戦略的に実践すること」で業績向上、企業価値向上につなげようとする活動です。

健康経営は日本政府の発行する成長戦略(2019年)に含まれている施策の一部でもあります。日本再興戦略 -JAPAN is BACK-(2013年)の中で、(2) 個別の社会像と実現に向けた取組として、個人、企業が健康管理や予防に意識的に取り組むことを推進しています。
また、同文書内で、健康のための取り組みがしにくい環境であることの問題提起と、改善策の提示を行なっています。
参考:日本再興戦略 -JAPAN is BACK

近年、経済産業省、日本健康会議の発行する健康経営優良法人の認定といった形で広く認識されています。
また、従業員の健康という観点では健康経営優良法人の認定が行われる以前よりいくつかの企業で従業員の健康に関する取り組みも行われていました。

健康経営に取り組むメリット

図式に見られるように、最終的には収益の向上が期待されます。
ただし、健康経営は短絡的に収益の向上だけが考えられているわけではなく、継続的に、健康的に企業が反映するにはどうすれば良いか、という前提のもと考えられた施策です。
そのために、企業活動の根幹となる従業員の健康に焦点を当て、推進されています。

健康経営に取り組むメリット
健康経営に取り組むメリット、対応しないデメリット

取り組みの成果を年次報告などで発信、有効な投資家へのアピール

健康経営に取り組んだ成果をI R情報などにまとめる企業も多くあります。
もちろんそういった情報は投資家に対して有効なアピールとなり、株価の向上も期待できるものとなります。

気になる取り組みに必要なコストとリターンは?

代表取締役自らが推進し、専門の組織体の構築なども行いケースがあるため、活動により相応のコストが見込まれるものの、
投資リターンは3倍という報告もあり、将来的な見込みは非常に期待されるものとなっています。

健康経営の取り組みに必要なコストとリターン
健康経営の取り組みに必要なコストとリターン

健康経営と働き方改革の違い

健康経営とは
「健康管理を経営的視点から考え、戦略的に実践すること」で業績向上、企業価値向上につなげようとする活動

働き方改革とは
生産年齢人口の減少や働く方のニーズの多様化の課題解決のため、多様な働き方を選択できる社会を実現し、働く方一人ひとりがより良い将来の展望を持てるようにすること

相互に作用するものではありますが、目的から考えると、健康経営とは企業のための活動、働き方改革とは働く人のための活動、といえそうです。
どちらも問題となる社会的な背景は近しいものがありますが、同様に健康的で維持可能な社会活動を営むための施策となっています。

健康経営が必要とされた社会的背景

超高齢化社会

超高齢化社会という社会的構造的な問題はどんどんと現実味を帯びています。
「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」の調査では、2015年ごろを境に人口の全体数は低下し、高齢者の数は増えていく傾向が示されています。
これは同時に生産年齢人口の継続的な低下を示しており、企業活動を進める上で非常に大きな問題となっています。
2020年時点でも高齢化による諸問題は顕在化され、広く認知されています。そうした社会背景をもとに健康経営は考えられています。

[ pickup : 超高齢化社会に関するリスクはこちらの記事で詳しく解説しています]

従業員の健康リスク

社会的な問題だけでなく、従業員個人の健康リスクも問題視されています。
年々増加傾向にある生活習慣病や、ストレスなどは、アブセンティズム、プレゼンティズムの原因ともなり得ます。
健康経営評価フレームでは取り組みのアウトカムとして、個人への効果と組織への効果に分けて考えられており、個人の健康状態も重要視していることがわかります。

[ pickup : プレゼンティズムに関する内容はこちらの記事で詳しく解説しています]

健康経営の実施状況、推移

2015年に経済産業省が健康経営優良法人、健康経営銘柄の認定を始め、参加企業は年々増加しています。
各企業ともに健康経営に取り組む必要性を強く感じている現れといえます。

「健康経営銘柄」選定企業数の推移

「健康経営銘柄」選定企業数

[ pickup : 【健康経営銘柄2020まとめ】選定企業の傾向と取組事例|過去最多30業種40社が選定]

「健康経営度調査」の回答企業数の推移

「健康経営度調査」の回答企業数
「健康経営度調査」の回答企業数

健康経営優良法人の認定に必要なこと

健康経営優良法人認定制度

健康経営優良法人になるには、経済産業省が発行する、大規模法人部門、もしくは中小規模法人部門の認定要件を満たした企業が申請可能となります。大規模法人部門、中小規模法人部門共に以下のような認定基準を備えており、必要要件に差があると言った内容になります。

  1. 経営理念(経営者の自覚)
  2. 組織体制
  3. 制度・施策実行
  4. 評価・改善
  5. 法令遵守・リスクマネジメント(自主申告)

健康経営優良法人の申請から認定までの流れ

健康優良法人の認定は企業の規模によって変わります。大まかには、大企業と中小企業に別れ、さらに健康優良法人に申請された大企業の中から、健康経営銘柄とホワイト500が選定されています。

健康経営優良法人の申請から認定までの流れ
健康経営優良法人の申請から認定までの流れ

経済産業省のウェブサイトに実際に必要な申請の案内があります。
参考:健康経営優良法人の申請について

健康経営に関する参考情報

主に大企業・経営者向け 企業の「健康経営」ガイドブック

「健康経営」ガイドブック3つの方針を掲げ、わかりやすく解説しています。

  • わかりやすく「健康経営・健康投資」の概念を提示すること
  • 企業業績へのメリット等の提示により、訴求力を高めること
  • 社内環境整備や全体枠組みとしての実践方法を提示すること

参考:企業の「健康経営」ガイドブック

中小企業向け 健康経営ハンドブック

中小企業における健康経営の普及・推進を目的に、「中小企業の取り組み方をマンガでわかりやすく紹介」、「健康経営優良法人認定」取得に向けた取り組み方、などの内容が掲載されています。

参考:健康経営ハンドブック

経済産業省の読むワークショップ「元気な会社は始めている 健康経営を考える会議」

雑誌風のレイアウトで非常に読みやすい内容となっています。健康経営をこれから考えたい方にはおすすめです。

参考:経済産業省の読むワークショップ

健康経営オフィスレポート

健康経営オフィスレポートでは働く環境に焦点を当て、どういった環境であれば働きやすく、生産性をあげることができるかを事例とともに紹介しています。

参考:健康経営オフィスレポート

健康経営に関する取り組み

健康経営アワード

2020年度は新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)の影響で開催は中止となってしまいましたが、
毎年健康経営銘柄、健康経営優良法人、健康経営 ホワイト500を認定、発表する場として健康経営アワードが開催されています。

参考:健康経営アワード2020を開催します!

健康経営における女性の健康の取り組みについて

期待が高まる女性の活躍と同時に、女性特有の体調や、ライフイベントに伴った働き方が求められています。
男性管理職のリテラシーの低さだけでなく、女性自身もライフイベントに経験がなければ当事者となるまでリテラシーが足りないまま、というような課題もあります。
そうした課題を解決し、会社組織としてバックアップすることが将来的な展望への投資となるため、先進的な企業の事例も含め、推進のきっかけとなる資料となっています。

参考:健康経営における女性の健康の取り組みについて

[ pickup : 女性の働き方に関する内容はこちらで詳しく解説しています]]

健康経営アドバイザー制度

東京商工会議所が経済産業省からの委託を受けて開発を行なった健康経営を推進する人材を育成するためのプログラムです。
健康経営アドバイザー、健康経営エキスパートアドバイザーの二つの資格があり(2020年時点)、以下のような違いがあります。

  • 健康経営アドバイザー
    健康経営の必要性を伝達し、実施へのきっかけを作る人材
  • 健康経営エキスパートアドバイザー
    課題の抽出・整理から、課題解決のための取り組みを提案、サポートを実施する人材

社内で専門の組織、担当を作ろうとしている方は一度確認してみてください。

参考:健康経営アドバイザーとは

まとめ

様々な社会的背景が発端となり、日本をもう一度盛り上げるための施策として始まった健康経営。開始から6年経過したの2020年では参加企業の数も多くなり、広く認知、実践されてきています。

もちろん、政策だからやっているのではありません。
健康な企業と、従業員の関係性が見直され、その必要性を各企業が強く感じているからなのではないでしょうか。

これからも続いていく健康経営、より良い将来のためにどの企業にとっても当たり前の施策になると良いと思います。

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